自分で本を出版する・ワードDTP編・DIY産直出版のススメ・はじめに

自分で本を出版する・ワードDTP編・DIY産直出版のススメカバー 自分で本を出版する・ワードDTP編・DIY産直出版のススメ
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自分で本を出版する

ワードDTP編

第三版

DIY産直出版のススメ

あくり出版

Microsoft,Windowsは米国ならびに各国における米国Microsoft Corporationの登録商標です。そのほか本書に掲載されている会社名、製品名は、それぞれ各社の商標または登録商標です。

本書は、インクジェット・プリンターで印刷されています。

本書は、あくり出版の「クルミ製本角切固め法」で製本されています。

『自分で本を出版する・ワードDTP編・DIY産直出版のススメ』『自分で本を出版する・製本術編』とは

2001年から紙の本で出版されていた本です。著作権は、「あくり出版」が持っています。ちょっと変わった非常識出版を実践していた「あくり出版」です。

ワードを使った書籍用のDTPの操作を解説した本です。古いワードのテクニカル本です。

『自分で本を出版する・製本術編』はワードDTPで作成し、インクジェットプリンターで印刷したものをビジネス書っぽく製本する方法を解説したものです。

当時4000円くらいで販売していたものです。3000冊ほど売れたと思います。ISBNもあり、国立国会図書館にも入っています。今は、販売していません。もしかして、古本でどなたかが販売しているかもしれません。

内容的に今では、使われていないワードのバージョンですので、ここで無料公開します。縦書き書籍用のデータをそのまま掲載しますので、改行も少なく、ネットでは読みにくいかもしれませんが、書籍の雰囲気をそのままということで、ご勘弁をお願い致します。

懐かしいワードの使い方をご覧ください。

新しいワードのバージョンで、ご参考になれば幸いです。

『自分で本を出版する・製本術編』についても、製本術自体は、古くなっても色あせることはありませんが、現在のネットワーク時代に紙の本というよりも、電子書籍やWEBにSNSですから、古い情報です。こちらも無料公開いたします。

なにかのお役に立てれば幸いです。

※ご紹介している「あくり出版」の書籍や製本キットなどについては、現在販売はしておりません。

    はじめに

出版しませんか。ちゃんとした本を。自分の得意分野を出版するのです。日ごろ問題意識をもっていることを、研究してまとまった文章にしてみるのです。問題意識をもって生きること、それを掘り下げながら生活すること。毎日の生活を漫然と生きるのではなく、知的文化的な刺激にみちた生活を送りませんか。

野球やサッカーの結果で今日の話題が終わるのではなく、知的に目覚めた話題に満たされている。アイドル歌手やバラエティー番組のギャグ合戦に迎合するのではなく、文化的に充実した刺激に満ちた生活を送る。テレビなんてだらだら見るものではありません。メディア・リテラシー(Media Literacy*メディアを活用する能力)を向上し、主体的に情報を活用しなければ、情報に接している意味がありません。だらだら見は、バカになるだけです。

この国全体が情報に対して賢くなり、より高度な民主主義が発達してほしいと感じているみなさんにあくり出版の試みをお知らせします。

明治以来、日本近代化の原動力として教育の役割がありました。文盲率は、限りなくゼロになり、高度な産業が発達しました。それを支える人的資産は、この国に急速に増加していきました。幾度かの戦争を経て、高度経済成長中に学歴社会を完成させ、一般の人々に広めました。受験戦争の始まりです。それから今日、終身雇用が崩壊しつつ、学歴志向より能力志向が個人にも企業にも要求される時代になりました。

人の生き方に関して、個人の能力や感性が重要な要素になってきたのです。自分の意見をいつも求められる欧米では、あたりまえなことですが、日本の文化的土壌では、21世紀にそれは変化発展することになるでしょう。

自分で問題を発見し、それを乗り越える方法を考える。そのために、様々な活動を繰り広げる。そうして、ひとつひとつ社会を動かしていく原動力になっていく。そういう能力や生き方がこれからの日本人には必要です。自己実現しながら主体的に生きる。自己の生き方が社会貢献につながる。これが、21世紀的生き方の本流になると考えます。

そんな生き方に研究的生活をくわえ、まとまった書籍の形で情報発信することを考えます。情報革命が進んでいる現代に本を出版すると言うことを、もっと個人レベルな行為として定着させたいという願いを持っています。本書は、個人で本を出版するということを通して、その方法を考えていこうとするものです。

個人が能力と条件に応じた情報をまとめ上げ、書籍の形で発表する。その方法は、従来では考えられないくらいの手軽さと低予算で実行してしまおうという考えです。

その秘訣は、低価格化している個人用コンピュータとプリンターそしてワープロ・ソフトの徹底活用です。

書店に行けばコンピュータ操作のマニュアル本はたくさん出版されています。ソフトの一般的な初級、中級、上級といった解説本が多く見受けられます。また、そのソフトを使いこなす上では学習する必要があります。しかし、それを使って何かを実現するアイディアと方法に絞った解説書は、なかなか見あたりません。本書は、コンピュータとプリンターそしてワープロ・ソフトで本を作るというアイディアと方法を解説しています。

本書で使用するワープロ・ソフトは、ウインドウズ版マイクロソフト・ワード2000を使用しています。(この第3版からは、2003にも対応する解説を加えました。)第三章から解説している道具類に関しては、個人で入手可能であり、低価格を基本として選んであります。プリンターはインクジェット・A4・プリンターに該当する低価格家庭用のものを基準に解説しています。

二〇〇一年四月 七 五郎

第二版へのごあいさつ

前述の「はじめに」から2年ほどたちました。あくり出版の前身「七つ屋」で個人レベルの出版活動を提唱し始めて本書を公開してから、全国の多くの方に書籍や製本キットを購入していただきました。多くのお知り合いも出来ましたし、「DIY産直出版」の実績が出来たと思います。中には、出版社の方や印刷関係の方、ライターの方にも購入していただいたり、問い合わせを頂いたりしました。

その後、ワープロを使った手作り本の作り方を解説した類書が、多数、大手の出版社から発行され、私の実践が少なからず個人レベルの出版活動に役に立ったと自負しています。元祖「DIY産直出版」のノウハウ発信基地として今後もがんばっていきたいと思います。

Do it yourself.

 自分でできることはやってしまおう!つまりDIY出版です。それに、書き手が直接販売までやってしまう意味も加えて「産地直送出版」。両方あわせて『DIY産直出版』とこのシステムを呼んでいます。

今回は、発行元を「あくり出版」と名称を変えて、本格的に書籍作りにおけるノウハウを提供していきたいと思っています。本書は2001年に執筆したものに若干の手を加えて、第二版として発行しています。内容的には初版とほとんど変化はありません。

ワードの内容もワード2000のバージョンで解説しています。ワードのバージョンとしては古くなりましたが、機能的にも使用感においてもほとんど完成の域に達していると思います。ワード98あたりでも充分な機能だと思っています。

頻繁にバージョンアップして、要らぬ機能に出費がかさむのは、しゃくに障ります。頑固にワード2000です。

と言いつつ、今回の改訂にワード2003への書き改めが間に合わなかったことと、まだまだワード2000を使用している方も多いということもあり、今回もこのバージョンで解説してあります。新しいバージョンの方にも充分参考になると思います。(この第3版からは、2003にも対応する解説を加えました。)

手作り製本の解説については、随分と変化発展していますので、本書より発展した部分を『自分で本を出版する・かんたん製本術編』として別冊にして詳しく解説いたしました。若干重なる所もありますがあわせて御覧下さい。

『かんたん製本術編』には、本書で解説している製本方法、背の部分に目引きを入れて糸などで接着する方法を豊富な写真で解説しています。また、現在あくり出版で行っている製本方法で、糸などを使わず、少ない材料で強度を出した『クルミ製本角布固め法』についても写真と詳しい解説を載せています。

それぞれに七つ屋の活動やあくり出版へとDIY産直出版の活動を通してつちかった方法を全面公開しています。いかに簡単に身近にある道具で、しかも安く自分の著書を作り上げるかということに焦点をあてています。特別な材料を使わず、近所の文房具店やホームセンターなどで入手可能な材料のみでの製本方法です。

さらに一度に5冊の製本ができる方法も開発しました。ある程度の冊数を製作して配布や販売をしてみたい方には威力を発揮すると思います。

合わせて御覧いただければ、システムとしてのDIY産直出版を完全習得することが出来ます。

自分の著書を持つことを通して、自己の内面を高め社会に貢献できるよう、このDIY産直出版システムがお役に立つことを願ってやみません。

2003年8月  七 五郎(第二版にむけて)

第三版へのごあいさつ

 第二版から、またまた、一年が過ぎようとしています。個人出版の力でここまで継続して販売できるとは、当初の予想をはるかに超えています。インターネットを通した販売手法で読者は全国に広がっています。

 こうした無名のものを望む人のところに効率よく届ける手法を、私の実践でもっと発展させたいと思っています。

 第一版から、ワードのバージョンは、どんどん進化し、今では、2003になっています。今回の改訂では、ワード2000の解説を基に、ワード2003での変更点に限って加筆しました。適宜、必要なところに「★ワード2003では★」という見出しをつけて解説しています。ワード2002でもほとんど同じです。十分参考になると思います。

 といいつつ、ほとんどワード2000で十分な機能です。2002や2003では、印刷が冊子印刷に対応したくらいで、基本的な変更はあまりありません。ワード2000を使いこなせている方は、そのままで十分だと思います。

 今回の改訂で、どのバージョンのワードでも対応できるようにしたつもりです。新しい機能やご紹介していないもので、便利な機能はたくさんあります。この本で書籍作りの基本点をおさえて、どんどん発展していっていただくことを願っています。

2004年6月  七 五郎(第三版にむけて)

以下、目次を載せておきます。

(数字は、書籍版のページです。)

はじめに
第1章・自分で本を作ってみよう・DIY出版の提唱 17
個人が開化する時代の幕開け・21世紀の生き方 21
高度な文化は、個人が尊重されてこそ本物、個人で出版の時代 23
コンピュータ・ネットワークの可能性 25
人生にとってのマイ・ブック・研究的生活は人生の充実度を高める 26
第2章・本の基礎知識 29
書籍製作の基本知識 29
本の大きさ・用紙の種類 29
製本の基礎・上製本、並製本 31
面付け・折り丁・丁合 32
本の構成・各部の名称 33
本をつくる基本工程 34
企画・執筆・編集 34
DTP作業・校正 35
印刷・製本 35
第3章・ワードでDTP 37
ワードによる書籍編集 38
アウトライン機能 40
アウトライン機能でテキストの流し込み 44
脚注の作成 45
索引の作成 47
ページ設定 51
とびらの作成 54
目次 56
ヘッダー・フッターの活用 60
ノンブルをつける 61
柱をつける 63
縦書きに本文を統一する 70
縦中横 70
置換 73
挿入図の周囲に本文をまわり込ませる 74
章の区切りで改ページを設定する 76
奥付、作者プロフィールをつける 77
ワード書籍のレイアウト完成、最終確認 78
第4章・印刷 80
印刷用紙と裁断 82
紙の扱い方 84
保存の仕方。湿気を嫌うプリンターの紙送り機能 84
プリンターにセットするときのさばき方 85
プリンターの癖を熟知しよう 86
印刷開始 87
ワードのプリンター設定で出来る事 87
裏面印刷の裏技 89
第5章・簡単製本術 96
簡単製本 97
第6章・簡単装丁・表紙カバーをワードでDTP 106
表紙カバーのページ設定 107
図形描画ツールバーを使いこなす 112
左開きの表紙をレイアウトする裏技 122
表紙カバーの印刷 137
簡単装丁 139
第7章・DIY産直出版のコスト 142
第8章・インターネットで自分の本屋をもとう 146
おわりに 151
索引

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